映画雑感・逃亡者

言わずと知れたテレビドラマシリーズのリメイク版である。テレビのものは子供時代に見ていた覚えはあるが、覚えているのは毎回映し出される冒頭の場面だけではある。
テレビ版と映画版で一番気になったのは、主人公リチャード・キンブルの印象だ。テレビの方は暗い影をもつ印象だったように思うが、映画のハリソン・フォードにはそういう感じがない。こういうのは好みの問題でもあろうが、最初に見た方の印象が強く、どちらかと言えばそれに引きずられてしまう。
映画ではラスト近くに、リチャード・キンブルが追い詰められてダムの放流に飛び込むシーンがあるが、テレビではなかった気がする。こういうのは過剰なのかどうか悩むところだが、1話完成の映画としてはこういう見せ場が必要なのだろう。逆にテレビで毎回ここまでの見せ場を作ったのではくどくなろう、などと想って見ていた。