病気・がん用語入門(5)

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(5)「異形成」

細胞が今はがんとは言えないが、がんに進行する確率が高い状態にあったり、悪性や良性の境界にある状態を病理学用語で異形成という。

子宮頚部異形成は子宮頸癌の前がん状態で、その主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染である。HPV感染は女性のほとんど誰でも性交渉により生じる(性交渉経験がある約80%の女性が50歳までに一度は感染するといわれている)が、感染した場合でもほぼ自然消失する。ただ稀にHPV感染が持続した場合、数年~10年という期間を経て子宮頸がんへ進展することがあるとされている。