病気・がん用語入門(1)

本編は癌(がん)の知識に関する基礎以前の用語について述べるものである。
筆者・青山庵は、この方面について素人であるため、内容の保証はできない。
これらを前提に、内容の再利用は本編出典の明示を希望するものの、基本的には自由に行ってかまわない。ただし、他文書の出典を明示している箇所は、この限りでないので、注意されたい。
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(1)「癌」と「がん」

人間の体は約60兆個の細胞からできていると言われる。がん細胞は普通の細胞の遺伝子に2~10個程度の傷がつくことにより、正常でない(異常な)細胞となり増殖するようになったもので、このような遺伝子を「がん遺伝子」と呼んでいる。

「癌」と漢字で書くのと、「がん」とかなで書くのでは、医学用語としての違いがある。「癌」は、体の表面や、肺や胃など体の中の臓器の内面を覆っている上皮細胞が悪性化した腫瘍(しゅよう)を指すのに対して、「がん」はすべての悪性腫瘍を指す。ただし「癌」以外の「がん」は、脳腫瘍、骨肉腫、悪性リンパ腫白血病などと呼び、「~がん」とは言わない。

「腫瘍」の「腫」は「はれる」、「瘍」は「できもの」のこと。身体を作る細胞が異常に増えて固まり、はれてできものになったものが腫瘍である。