随筆・ゴールデンウィークに思う

今年(2019年)のゴールデンウィークは特別な連休になった。
最大の話題は改元である。4月30日をもって平成は終わり、翌5月1日から令和となり、このニュースは海外でも広く取り上げられたという。4月30日に天皇による退位の儀式が史上初めて行われたが、これはちょっと妙なもので本来なら譲位なのであろうなどと思う。
なお、令和の「令」については、命令の「令」だとか「~させる」意味をもって疑問視する意見もあるようだが、個人的には「說文解字注」の「令、善也。」と考える。続いて「按詩多言令。」とあり、遠く万葉集への繋がりさえ感じられるではないか。
今年のゴールデンウィーク改元もあって10連休にもなった。すでに現役を退いている自分としては連休に意味はないのだが、海外旅行のニュースなどを見るとつい出かけたくなってくる。
だが残念ながら今の病状では故郷へ顔を出せるかも分からない。西方への旅立ちを待つだけの日々になってしまった。