由来案内・小岩大橋

江戸川区を流れる新中川に架かる小岩大橋は千葉街道の一部で、都心側の興宮(おきのみや)町と千葉側の南小岩を結ぶ全長133メートルの橋である。その橋の興宮町側の袂には「小岩大橋と千葉街道」と題した由来を記したコンクリート製の低い碑が立っている。

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現在の千葉街道は、江戸時代元佐倉道とよばれていました。元佐倉道は、房総の諸大名の参勤交代路であると同時に江戸中期以降は、庶民の往来でにぎわった道でもありました。また本道は将軍鷹狩りの道として交通の便を最優先させ、村落や耕地を無視して造ったため、今も直線道路としてそのなごりをとどめています。現在の新中川は、中川の洪水があまりにも大きな被害をもたらすことから。昭和十六年から幾多の障害を乗り越え昭和三十八年に出来た放水路です。この川と千葉街道が交差するところに架かる橋が小岩大橋です、このたび、小岩大橋を整備するに際し。昔日のおもかげを偲ぶ意味から、灯具の上に鷹を配し、高欄には、自生している「葦」をデザインしたパネルを設置しました。
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碑文にあるように、橋の灯具の上には飛び立とうとしている像がある。橋の竣工は昭和30年7月なので、新中川の完成よりだいぶ早いことになる。
橋の小岩側を渡ってすぐの交差点の片隅には「二枚橋」と書かれた小さな石柱があり、その斜向かいには二枚橋交番もある。ここにかつて小川が流れ二枚橋と呼ばれる橋が架かっていたのに由来するものであって、小岩大橋の別称などではない。